朝の霧は眩しく。

"理想と現実" の "現実"側

エッセイ

気づき、の選択肢

20年とちょっと生きただけで、 この世のことがわかったような気になっていた。歴史の教科書で読んだことは、 ノンフィクションだと思うにはちょっと遠すぎた。たとえば今、テロなんかが起きたりしたら 戦争になったら、自然災害が起きたら こんな不安定な日…

2019年のお礼と近況

2019年も残すところ僅かとなりました! 毎度のようにお久しぶりです、アサギリエリです。書く書く詐欺だったものをさすがに年内で終わらせなければ……と思いなんとか筆をとっております。 最初にお伝えしておくと、めちゃめちゃ元気です!! わりと空元気をし…

過換気症候群

愛するみなさまお元気ですか。 すっかり秋ですね。 こちらは昼と夜の寒暖差がひどく、寒がりのわたしは上着を持ち歩かないと死んでしまいます。寒い……までは行かないけれど、涼しい、の強い版です。涼しい「強め」。人はそれを寒いと呼びます。 なんのこっち…

夏なんかない

寒い日が続いている。 袖のないワンピース型の部屋着は、わたしの家で着るには涼しすぎるようで 季節外れのブランケットに深くくるまりながら1日を過ごしている。 祖父母の家に、わたしだけ行かなかった。 お墓参りも、行かなかった。 お盆休み、父は1週間ほ…

見渡す限り、空白

セミファイナリスト通過の発表まで、ちょうど1週間になった。審査委員長である小林司さんがかなり忙しそうで、ミスiD関連のツイートをするたびにわたしを含めTLが少し震える。不安が渦巻いている。 何回も、誰もが言っている通り、ミスiDは通過点に過ぎない…

選ばれないと主人公じゃない

「自分の人生を真面目に考えなさい」何度この言葉を言われたかわからない。にもかかわらず、わたしの耳は母の言葉をうまくスルーするようになった。深いところに刺さると抜けなくなってしまうから、いつだって宙を見つめてやり過ごした。「異常だ」と言われ…

胸を張って

カメラテスト、ありがとうございました。なにを話せばいいか、まったく思いつかなくて焦っていたのですが、直前になっていいこと閃くタイプなので当日の自分に任せていたらなんとかなりました。やっぱり、核となっているのは両親に認めてもらいたいというこ…

ありふれている

少しだけ、自分を特別だと思っていた。 幸せな人とは違う、かといって不幸な人とも違う、それでいて普通ではない人生だと、ちょっぴり驕っていたところがあった。でも実際は、わたしが書く文章も、経験してきた幸せも不幸せも、ありふれていた。 『共感』で…

生まれなかった弟

わたしはよく、「しにたい」と言う。「しにたい」は「しあわせになりたい」の略だと言う人がいるけど、つくづくその通りだなと思う。幸せに生きたいのにそれができないので、命を手放した方が楽に思えてくる。しにたい瞬間は今までいくつもあった。歳と共に…

親子の義務

親と子、なんて難しい関係なのだろうと、たまに考えてしまう。どちらも同じ人間なのに、"親子"というだけで様々な責任が発生する。そしてそれは、単なる"愛"だけで片付けるのはとても難しい。わたしは、たぶん、恵まれている。両親は健在だ。父が働き、母は…

罪悪感

私には大切な人がいる。家族や恋人ではなく、元バイト先の後輩だ。異性の後輩だが、恋愛感情はなく、私のことを大切に思ってくれている人なので、とてもありがたく、私も同様に彼を大切に思っている。4年の付き合いだが、大学生活で出会った人のなかでもとく…

追いかける資格

バイトに応募した。派遣なので面接もとくになく、登録をしてきただけだった。履歴書なしの代わりに、事務所で延々とエントリーシートを書かされた。趣味の欄にいちおう「舞台役者」と書いた。(趣味ではないが特技でもなかったので) そして自己PRの欄では「度…

甘橙

家族でケーキを食べた。関東に出張していたお父さんからのお土産。わたしがバイトから帰ってリビングに入るなり、お父さんが 「おかえり!これ食べてみて! 」 と、テーブルの上に広げられたチーズケーキを指さした。元はホールだったはずのチーズケーキは残…