朝の霧は眩しく。

"理想と現実" の "現実"側

追いかける資格

バイトに応募した。派遣なので面接もとくになく、登録をしてきただけだった。

履歴書なしの代わりに、事務所で延々とエントリーシートを書かされた。

趣味の欄にいちおう「舞台役者」と書いた。(趣味ではないが特技でもなかったので)
そして自己PRの欄では「度胸があります。人前に立つのが得意です。」と書いた。

それを見た担当のお姉さんが「いいですね!すばらしい!」と褒めてくれた。他社と比べても、派遣会社はイベントや商品PRをするスタッフの仕事が多いようなので、恥ずかしがらずに呼び込みや案内等の声出しができる人間の方がありがたいのかもしれない。


ところで、一般的に「やりたい仕事」というのは「自分の好きなもの」や「自分に向いてるもの」に寄ったものになると思うのだが、自分の場合はなんなんだろう。とふと考えた。

やりたいことならたくさんある。雑誌よりは、個人の通販とかでお洋服を作っている方のところでイメージモデルをしてみたいとか、ちょっと感傷的なMVに出演する女優になりたい、とか。YouTuberとして下手くそ料理動画を出してみたいとか、舞台でまた男役をやりたいとか、アニメで少年役を演じてみたいとか。朗読劇をしたいとか、大きいステージに立ってサイリウムの海を見てみたいとか。横アリとかじゃなくていいんで、市民会館ホールみたいなのでいいんで。

とかわりと具体的に挙げたほとんどのものは、きっと、世間一般が思う「大学卒業後に就く職業」ではない。少なくともうちの家庭ではない。企業に就職するのが絶対だ。そんな中でわたしはいったいどうやって自分の好きなものや人前に立つ度胸を生かしていけばいいんだろう。


……たぶん強調してみんなに言ったことはないと思うんだけど、ミスiD2020を受けている最大の理由は"ふつうの就活をしたくない"、"夢を追いかける資格があると認められたい"からです。


わたしが蕾からちゃんと咲けるかどうか、今年中に示さなくちゃいけなくて。風が吹き荒ぶなかでも見捨てないでいてくれるのがミスiDで。実はお前のいる場所はあったかいビニールハウスかもしれないよと教えてくれるのもミスiDだと思っていて。とにかくミスiDを信じるしかないんです。

ただただ自分をすくい上げてほしいだけのために使うなんて傲慢だとか思われるかもしれないんですけど、これしかないので。自分のすべてを懸けていきたいです。

血ダラダラにするわ!